親から、あずかるもの。家族信託と、免許返納と。親が元気なうちに知っておくこと
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相談先

困ったときの相談先。成年後見・家族信託・免許・車

親のお金、家、運転のことで困ったとき、どこに聞けばいいのか迷う人は少なくありません。ここでは、公的な資料で確認できた相談先を、困りごと別に整理しました。専門職の紹介や順位づけはしていません。電話番号や受付時間は変わることがあるため、連絡の前に公式の案内で確認してください。

相談する人たちのイラスト
イラスト:さつき

結論:困りごとによって窓口が違います

まず、何に困っているかで窓口が分かれます。

困りごと相談先確認できたこと
成年後見(法定後見)を考えている権利擁護相談窓口厚生労働省の案内で、窓口検索で探した最寄りの窓口に相談する、とされています。
任意後見を考えている最寄りの公証役場任意後見契約は公証人の作る公正証書で結びます。
申立ての手続き・費用家庭裁判所申立先は本人の住所地の家庭裁判所です。
高齢の親の総合的な相談地域包括支援センター市町村が設置し、高齢者の総合相談、権利擁護などを行います。
費用が心配、法律の相談がしたい法テラス経済的に余裕のない人への民事法律扶助があります。
運転に不安がある親のこと警察の安全運転相談(#8080)本人も家族も相談できる窓口です。

どこに連絡するか決めきれないときは、お住まいの市区町村の窓口か、地域包括支援センターに聞くと、次の窓口を教えてもらえることがあります。ただし、地域包括支援センターがどこまで案内してくれるかは、地域によって異なる可能性があります。

成年後見のことは、どこに相談する?(権利擁護相談窓口)

厚生労働省の「成年後見はやわかり」の案内には、「法定後見制度については、下の窓口検索より検索の上、最寄りの権利擁護相談窓口へお問合せください。」とあります。裁判所のQ&Aでも、成年後見制度の相談はお近くの権利擁護相談窓口にできると案内されています。

「成年後見センター」という名前の窓口もありますが、公的機関としての統一的な定義や窓口の一覧は、このサイトの調査では確認できていません。公式の案内先は、厚生労働省の権利擁護相談窓口の検索です。

制度の中身は成年後見制度とはで説明しています。

任意後見のことは、どこに相談する?(公証役場)

厚生労働省の案内には、「任意後見制度に関するご相談は最寄りの公証役場にお問合せください。」とあります。任意後見契約は、公証人が作る公正証書で結ぶためです。

公正証書の作成費用の金額は、改定されることがあるため、このページには載せません。公証役場で最新の額を確認してください。

家族信託の契約を公正証書にするときも、公証役場が窓口になります。信託契約について法律上は公正証書が求められていませんが、実務では公正証書にすることが一般的だと、日本弁護士連合会のガイドラインに書かれています。

申立ての手続きは、どこに聞く?(家庭裁判所)

成年後見の申立ては、本人の住所地の家庭裁判所にします。費用の細かい点、たとえば郵便切手の金額は、裁判所ごとに異なるため、申立先の家庭裁判所に確認してください。

札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡、那覇など、個別の手続案内を行っている家庭裁判所もあると、裁判所のページにあります。

家族信託の相談先については、公的な資料で窓口を確認できていません。弁護士や司法書士などの専門家に確認してください。

高齢の親の総合相談は、地域包括支援センター

厚生労働省のページでは、地域包括支援センターを、「地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行い…市町村が設置しています」と説明しています。

法務省の成年後見制度Q&Aも、問い合わせ先の1つとして、各市町村の地域包括支援センターを挙げています。このほか、全国の弁護士会、司法書士会・リーガルサポート、法テラス、社会福祉士会、社会福祉協議会、家庭裁判所(申立ての手続・費用)も挙げられています。

地域包括支援センターが、成年後見の申立てをどこまで直接支援するかは、公的資料では確認できていません。窓口で聞いてください。

費用が心配なとき:法テラスと市町村の助成

経済的に余裕がない人には、日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助があります。無料の法律相談と、弁護士・司法書士の費用などの立替えを行います。厚生労働省のページには、成年後見の申立てについても、「受けることができる場合があります」と書かれています。

代理援助・書類作成援助を受けるには、収入と資産が資力基準以下であること、勝訴の見込みがないとはいえないこと、民事法律扶助の趣旨に適することの3つの条件が必要とされています。成年後見の申立てそのものが対象になる条件の細かい点は、このサイトの調査では確認できていません。

法テラス・サポートダイヤルは0570-078374(平日9時から21時、土曜9時から17時)と、法テラスの公式サイトに表示されています。番号や時間は変わることがあるため、事前に公式サイトで確認してください。

また、認知機能の低下などで自分から相談を申し込めない人向けの「特定援助対象者法律相談援助」があります。申込みは本人に代わって自治体や福祉機関などの支援者が行います。家族個人からの申込みが対象外かどうかは、明文を確認できていません。

法定後見の経費を助成している市町村もあると、厚生労働省のページに書かれています。お住まいの市町村に確認してください。

弁護士会・司法書士会の相談

日本弁護士連合会の案内では、全国の弁護士会の法律相談センターが全国約300か所で相談を行っています。相談時間はおおむね30分、相談料は地域や内容によって異なりますが、5,500円前後とされています。「ひまわり相談ネット」でネット予約、「ひまわりお悩み110番」で電話予約ができます。

家族信託については、日本司法書士会連合会のガイドラインに、司法書士が相談への対応、信託契約書案の作成、口座開設の支援、登記手続などを行うと書かれています。一方、日弁連信託センターの問い合わせ窓口は弁護士や信託関係機関向けで、一般向けではありません。各地の弁護士会・司法書士会に家族信託専門の窓口があるかどうかは、確認できていません。

この相談先の一覧では、特定の事務所を紹介したり、順位をつけたりすることはしません。

消費生活センターでは、家族のもめごとは受け付けない

国民生活センターの案内によると、消費生活相談の窓口は、個人間のトラブル、人間関係のトラブル、労働問題、相続や家族関係のトラブルについては、解決できる専門家がいないため、相談を受け付けていないとされています。家族信託をめぐる親族間のもめごとの相談先としては、対象外ということです。

家族信託をうたう事業者の勧誘や契約で困った場合に、消費生活センターに相談できるかどうかは、国民生活センター側の明示を確認できていません。また、家族信託に特化した注意喚起も、調べた範囲では見つかっていません。

運転免許・車のことは、どこに相談する?

親の運転に不安を感じたとき、まず使える窓口が、全国共通の安全運転相談ダイヤル「#8080(シャープハレバレ)」です。警察白書(令和7年版)に、全国統一の専用相談ダイヤルで、都道府県警察の安全運転相談窓口につながると書かれています。

警視庁の例では、府中運転免許試験場の安全運転相談室が「#8080(東京都内からお掛けください)」、直通は042-365-5656、受付は平日の午前8時30分から午後4時30分で、土日・祝日・年末年始は業務がありません。ページの見出しは「ご本人・ご家族の方」で、本人と家族が相談できます。他の道府県の受付時間や予約の要否は、県によって異なる可能性があり、確認できていません。

運転免許の返納、運転経歴証明書、認知機能検査などの制度は運転免許の返納と更新に、車の手放し方や名義変更などは親の車の手放し方にまとめています。運転をやめてもらうときの家の話は運営者の免許返納の体験ページに書いています。

まず用意しておくと話が早いもの

相談の際に、次のようなものを手元に準備しておくと、状況を伝えやすくなります。窓口によって必要なものは異なるため、予約のときに確認してください。

  • 親の氏名、生年月日、住所が分かるもの
  • 親の財産のおおまかな一覧(預貯金、不動産、保険など)
  • かかりつけの医療機関や、介護サービスの利用状況が分かるメモ
  • 困っている内容を、時系列で書いたメモ
  • 家族の連絡先と、誰が相談に来られるか

親本人が相談できる状態であれば、本人の意向を聞いておくことが大切です。任意後見や家族信託は、本人の意思が前提になります。

よくある質問

成年後見の相談は、無料でできますか?

窓口によって異なります。権利擁護相談窓口や地域包括支援センターの料金は、このサイトでは確認できていません。弁護士会の法律相談は、30分で5,500円前後が目安と日弁連のページにあります。費用が心配な場合は、法テラスの無料法律相談も確認してください。

家族だけで申立てを進められますか?

申立ては、本人、配偶者、四親等内の親族などができます。専門職に頼むかどうかは、家庭の状況によります。手続きの案内は家庭裁判所でも受けられます。

どの窓口が正しいのか分かりません。

迷ったら、お住まいの市区町村の窓口か、地域包括支援センターに、「親の物忘れで財産や契約のことが心配です」と話してみてください。次に行く窓口を案内してもらえる場合があります。

運転をやめてほしいのに、親が聞きません。

警察の安全運転相談(#8080)は、本人だけでなく家族も相談できます。返納の制度は運転免許の返納と更新で確認できます。

このページで分からないこと

次の点は、公的資料では確認できていません。

  • 「成年後見センター」の公的な定義と窓口の一覧。
  • 地域包括支援センターが成年後見の申立てを直接支援する範囲。
  • 法テラスで成年後見の申立てが対象になる細かい条件と、資力基準の金額。
  • 各地の司法書士会・弁護士会に、家族信託専門の相談窓口があるか、その費用。
  • 警視庁以外の都道府県の、#8080の受付時間や予約の要否。
  • 消費生活センターが、家族信託をうたう事業者の勧誘や契約の相談を受けるか。

電話番号や受付時間は、連絡の前に、公式サイトで最新の情報を確認してください。

出典(確認日:2026年11月3日)